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伝承と革新

19世紀後半の日本も時代の変遷に随って近代化と西洋化の潮流に足を踏み入れました。目新しく異質な西洋文明に直面した日本は、政治や経済であれ、文化面であれ、たゆまぬ努力でそれらを理解し吸収していきました。芸術も例外ではありませんでした。日本の伝統に西洋の要素を融合させ、新しい時代にふさわしい美感が生み出されたのです。

明治時代(1868~1912)における芸術文化の発展は、国家政策の一環として政府により主導されました。欧州への美術留学、海外向け輸出用工芸品の制作などが進められました。また、西洋画がもたらした新しい画法や観点が日本画の創造と革新を促進させました。西洋化政策の下で誕生した美術品と工芸品は、写実性の高い作品や特殊な素材を用いてリアルに描写した作品が多く見られます。

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